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『まごころを君に』・・・今は『アルジャーノンに花束を』 [映画]

『まごころを君に』 1968 年、ラルフ・ネルソン監督作品です。

10 代の頃にテレビで一度観たきりの映画ですが、強く心に残っています。

あらっ!
私がテレビで観た時の邦題は『まごころを君に』だったのに、今は題名が原作と同じ『アルジャーノンに花束を』に替えられています!(^^;

ちなみに、この映画の原題は『Charly 』でした。



アルジャーノンに花束をDVD.jpg

アルジャーノンに花束を [DVD]

  •  JVCエンタテインメント
  •  DVD


初めは、知的障害者の青年チャーリー・ゴードン(クリフ・ロバートソン)が知能検査を受けたり、職場の仲間に からかわれるシーンに(あまり面白くなさそうな映画だなぁ)と思いました。

しかし、その後、白ねずみのアルジャーノンが迷路をたどって餌にたどり着くシーンが出てきて、それが面白そうで観続けたのです。
だって、私は ねずみ好き!(笑)

アルジャーノンは、ある手術を受けて驚異的に賢くなったねずみでした。
複雑な迷路も、お茶の子さいさいでクリアします。

パン屋のチャーリーも同じ手術を受け、驚異的に IQ が高まり、いわゆる天才になります。

しかし、その後、ねずみのアルジャーノンに異変がおきます。
凶暴になってきて・・・・・・やがて・・・。


天才になったチャーリーはアルジャーノンのデータを解析して気づきます。
賢くなった時以上の速度で、元に戻っていってしまうことに・・・。

せつなくて せつなくて、こんなに悲しい映画はない・・・と泣いたことを覚えています。


原作は、ダニエル・キイスの名作 『アルジャーノンに花束を』です。



アルジャーノンに花束を.jpg

アルジャーノンに花束を

  •  ダニエル・キイス
  •  早川書房
  •  1989/04
  •  単行本


あぁ・・・私が持っている本と表紙の絵が違います。(^^;
私の本は昭和 59 年 9 月 30 日の第 14 版・・・表紙はピンクの薔薇の花束です。

アルジャーノンに花束を本.jpg

原作を読んだのは映画を見た数年後のことです。
本の『アルジャーノンに花束を』・・・最後の数ページは涙で文字がかすんで読み進むのが難儀でした。(;_;)


原作を読んだ後では、ユースケ・サンタマリアが演じたドラマも、マシュー・モディーン主演でリメイクされた映画も観たいとは思いませんでした。

本を読んで受けた感動は、それほど深いものでした。


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コメント 16

caramelpapa


悲しいですよね
自分の未来がわかって
どうにも出来ないって

はじめから何もなかった方が良かったのに

  
by caramelpapa (2009-05-14 00:40) 

かずりん

私が持ってるのは「上」の方です。
しかし、びっけさんのもってらっしゃる方の表紙も素敵ですよね~!
子育ても一段落し、読書する時間がやっと出来て・・・
「本って面白いやん!」と改めて思わされた・・感動した・・・
一冊だったので、すごく覚えてます。
その後、ダニエル・キイスの本にハマリ、そして、多重人格関係の本に
のめり込み・・・
・・という、なんだかよく分からない方向に進んだ我が読書歴です・・(笑)
あの本の、ラスト一行は・・・本当にいいですよね。
題名にもなってますが、深いです。泣けます・・・。
by かずりん (2009-05-14 11:26) 

barbermama

私が読む本は三分の二以上がミステリーですが、やはり本に勝る物はないといつも思っています。
好きな小説が映画化やドラマ化された物を観て何度がっかりしたことか。
監督さんと自分の感性が一致したときだけ満足できるんでしょうね。

by barbermama (2009-05-14 15:32) 

かおり

読んでないんですよねー(→㉨←)ノ
ユースケ・サンタマリア主演のドラマは見ました♪
そのときに「やっぱり原作を読もう!」と思いつつ現在に至っております^^;
原作を読んで深い感動を覚えると、映画化やドラマ化されたものは見たい気持ちになりませんね・・・・
びっけさんのその感動を私も知りたくなりました♥
by かおり (2009-05-14 19:11) 

びっけ

caramelpapa さん、コメントありがとうございます。
自分の望まない未来が待っている・・・と知ってしまうのは、辛いですよね。
チャーリーが
結果は意図したものと違ってしまったけれど、いろいろなことを知ることができて良かった
と書いているところに、また涙します。(;_;)
by びっけ (2009-05-14 21:34) 

びっけ

かずりんさん、コメントありがとうございます。
ダニエル・キイスのビリー・ミリガンの本は、私も一時、はまりました。
フィクションではなく、ノンフィクションというところにビックリでしたよ。(^^;

あのラストの追伸・・・泣けますよね。(;_;)

by びっけ (2009-05-14 21:38) 

びっけ

barbermama さん、nice!&コメントありがとうございます。
本だと、自分の好きなイメージで登場人物や景色が浮かぶから、そこがまた楽しいですよね。
それでも、外国や時代の異なる話については、映画やドラマで視覚的に見たほうが、理解が深まることもあるんですけどね。
あっ! それと、映画やドラマだと時間の制約があるから、話をコンパクトにしてしまうところが、原作より落ちる・・・と思う理由かもしれませんね。
by びっけ (2009-05-14 21:41) 

びっけ

かおりさん、nice!&コメントありがとうございます。
ユースケ・サンタマリアのドラマは、設定を日本の現代に替えているから、原作と違っていても、それほど不満は感じなかったかもしれません。
見てみても良かったかなぁ・・・。(^^;

『アルジャーノンに花束を』・・・長編ですが、ハリー・ポッターよりは短いです。(笑)
お時間がありましたら、ぜひ!!
by びっけ (2009-05-14 21:45) 

カオル

映画は見てませんが、本は読みました。
若い頃に読んだ時は悲しい話だと思ったんですが、大人になってから読んだ時は、チャーリーの強さに感動しました。
by カオル (2009-05-16 02:18) 

びっけ

たいへーさん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2009-05-16 22:19) 

びっけ

カオルさん、nice!&コメントありがとうございます。
私は若いときに読んだきりです。
今、読み返してみたら、どんな感想になるでしょうか・・・。

チャーリーの強さ・・・そうですね、カオルさんのコメントに同感です。
この手術で 一度は得たのに失ってしまうもの・・・その喪失感と絶望感は深かったと思うのですが、
心の強さ、現実を受け入れて生きていこうとする力は、素晴らしいですね。
これは、手術前から彼が持っていた力なのだと思います。
by びっけ (2009-05-16 22:28) 

hituji

私も この本を読んでみたくなりました。
by hituji (2009-05-16 23:18) 

びっけ

hituji さん、nice!&コメントありがとうございます。
読んでいただけたら嬉しいです! (^^)v
by びっけ (2009-05-17 19:37) 

sknys

びっけさん、こんばんは。
アルジャーノンが主人公の未来を暗示しているところが2重に哀しい。
小説でなければ表現出来ない記述(漢字や語彙が少なくなる)がある。

『アルジャーノン』『トム真夜』『ラスカル』が3大号泣本です^^;
筒井センセイの『残像に口紅を』はパロディですね。
主人公の「記憶」ではなく、世界から「言葉」が消えて行く‥‥。
by sknys (2009-05-18 00:46) 

びっけ

sknys さん、コメントありがとうございます。
>小説でなければ表現出来ない記述(漢字や語彙が少なくなる)がある。
そう! この効果って大きいですよね。
漢字が多くて黒っぽいページが、次第に平仮名ばかりで短文で改行もない白っぽいページになっていく・・・。
その視覚効果も哀しさを募らせましたわ。(;_;)

三大号泣本・・・私も考えてみました。
『アルジャーノンに花束を』は、やっぱり外せませんね。
戦争ものは、泣くことが多いです。
野坂昭如の『火垂るの墓』も号泣でした。
それから・・・号泣ではないけれど
重松清の『ビタミンF 』の「せっちゃん」にはポロポロ泣きました。
by びっけ (2009-05-18 21:50) 

びっけ

おきざりスゥ。さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2009-06-07 21:59) 

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