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『ゆめをにるなべ』茂市久美子 [児童書]

年賀状が売り出され、気の早いお店ではクリスマスソングが流され、気温も少しずつ下がってきて、否が応にも、冬が近づいていることを実感させられるこの頃です。

冬・・・寒いと活動するのが億劫になります。
人間も冬眠できるといいのに・・・

冬眠するとしても、ぐっすり眠る・・・というよりは、時々起きて軽く食事をして、ボーっと本とか読んじゃって、また眠って、楽しい夢を見る・・・というのが理想です。

でも、この本のおじいさんは
「人間でも、このスープを飲めば冬眠できます」というスープの香りだけかいで、飲みませんでした。
どうしてでしょう?

茂市久美子の『ゆめをにるなべ』・・・土田義晴のさし絵が優しい本です。



ゆめをにるなべ.jpg

ゆめをにるなべ (スピカの創作童話)

  •  作:茂市久美子 さし絵:土田義晴
  •  教育画劇
  •  1994/09
  •  23×19cm 63p


三日月さんという鋳掛け屋のおじいさんが おりました。
鋳掛け屋・・・使い込んで穴があいたり、壊れた鍋や釜を直す修理屋さんです。

ある春の日、おかっぱ頭でスカートをはいた かわいい女の子のお客さんがやってきました。
名前は、こだま・・・あれっ?でも、この女の子・・・!
実は、こだまは子だぬきでした。
不思議なスープ(これを飲むと、冬眠中に良い夢を見れる!)を作るお鍋が壊れてしまったので、直してもらいにきたのです。

三日月さんは丁寧な仕事で、お鍋を直してあげました。

その年の秋、三日月さんは、また、あの女の子に出会いました。
そして、直してもらったお鍋で作ったスープ・・・人間でも、これを飲めば冬眠できて、良い夢が見れるというスープを勧められるのですが・・・

三日月さんは、子だぬきの優しい気持ちをくんで、香りはかぎましたが、スープは飲みませんでした。
だって、三日月さんが冬眠しちゃったら、お鍋が壊れてしまった人たちが、直してもらえなくて困るでしょ。

そうかぁ、私が冬眠しちゃったら、誰かが困る・・・
・・・って、困るかな?困る人いるかな?

深く考えると落ち込みそうなので、考えないで、もう寝ます・・・冬眠じゃなくて普通の睡眠で(笑)


タグ:児童書
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コメント 5

びっけ

manamana さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2010-11-10 22:23) 

びっけ

galapagos さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2010-11-10 22:23) 

びっけ

夢空さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2010-11-13 23:26) 

びっけ

u_yasu さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2010-11-13 23:27) 

びっけ

春日淳樹さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2010-11-13 23:37) 

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