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『グッドモーニング・バビロン』監督 :タヴィアーニ兄弟 [映画]

友達というのは、価値観や常識などは似通っているほうが良いと思うのですが、趣味や嗜好は少し違っているほうが長く付き合えるような気がします。
中学からの友人のPちゃんも、そんな友人の一人です。

彼女と一緒に観た映画はたくさんあります。
でも、微妙に感性や嗜好が違っているので、彼女に誘われて観た映画は、私一人だったら絶対観ないだろう映画だったりすることも度々ありました。
で、彼女に誘われて、あまり乗り気でないまま観た映画の一つが『グッドモーニング・バビロン』です。
1987年の作品。
監督はパオロ・タヴィアーニ&ヴィットリオ・タヴィアーニ、いわゆるタヴィアーニ兄弟です。

イタリアのトスカーナ地方に住む聖堂修復職人の一家。
でも聖堂修復の資金が思うように集まらず、兄弟の中でも腕のいい二人がアメリカに出稼ぎに出るのです。
アメリカに着いた兄弟は必死で働き、英語を覚え、やがてハリウッドで働き口を見つけます。
実在する映画『イントレランス』の美術スタッフの仕事です。
二人が作ったセットは実に見事でした。
巨大な白い象が、鼻を振り上げ、前足をあげて向き合っている像などは本当に美しい。
兄弟はそれぞれの伴侶も見つけて、一緒に結婚式も挙げます。
でも、そんな幸せな二組のカップルに第一次世界大戦の足音が迫ります。
兄弟もそれぞれ戦地に赴くことになるのです。
一人はアメリカ軍兵士として、一人はイタリア軍兵士として・・・。

題名の『グッドモーニング・バビロン』とは、兄弟がアメリカに渡る時、父親が言った言葉に由来しています。
「イタリアが夜の時、アメリカは朝を迎える。わしは毎晩、寝るときにアメリカの方角に向かってグッド・モーニング!とお前達に言うことにしよう」
バビロンは・・・多分、兄弟が、映画『イントレランス』で古代バビロニアのセットを作ったからかな?

映画を観終わった後に、映画の感想を話し合うということは、ほとんどしない私たちでしたが、この映画を観た後に
「誘ってくれてありがとう!」
とPちゃんに素直に感謝した私でした。

グッドモーニング・バビロン.jpg

グッドモーニング・バビロン

  •  紀伊國屋書店
  •  2001/09/25
  •  DVD


タグ:映画 1980年代
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コメント 6

びっけ

ユウさん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2007-06-06 07:35) 

春分

こんな映画があるのですね。「イントレランス」は映画の歴史の本に必ず出てくるやつですね。日本史で例えるなら「応仁の乱」くらいの知名度の。
知ってるけどなんだったけ?というような。セットの写真もよく見るし。
懐かしの少女マンガ系が面白そうですし、RSSに登録させてもらいます。
アドレスも「ピップ・パップ・ギー」ですしね(「綿の国星」でしょう)。
by 春分 (2007-06-06 12:08) 

びっけ

春分さん、コメントありがとうございます。
「イントレランス」・・・「応仁の乱」クラスの重要度・知名度なのですか!
私、ちょっと認識不足だったかも・・・。(^^;
登録ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。
☆ そうです、あのおまじない‘pip pup gii ’です。(笑)
by びっけ (2007-06-06 19:26) 

びっけ

春分さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2007-06-07 00:05) 

Hiji-kata

素晴らしい映画でしたね(^^)
作者の、映画に対する深い愛情を
ひしひしと感じました。
「ニュー シネマパラダイス」とともに
記憶に残る1本です。
書いているうちに、もう一度観たくなりました。
by Hiji-kata (2007-06-10 23:13) 

びっけ

Hiji-kataさん、nice!&コメントありがとうございます。
『ニュー・シネマ・パラダイス』と少し雰囲気が似ているかもしれませんね。
イタリア人が主役のところとか、映画に対する想いとか。
昔の映画作りは、セットにせよ、音入れにせよ、本当に大変だったんだなぁと、この映画を観て思いました。
☆ また、どうぞ遊びにいらしてくださいませ。
by びっけ (2007-06-10 23:20) 

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