SSブログ

『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』のアル・パチーノ [映画]

ネットで世界各地のリアルタイムの映像を見れたり、音を聞けたり、いろいろな人の考えていることや感じていることを文字で読めたり(知っている言語に限るけど)しますが、香りや味や触感は伝わってきません。

これがネットの限界でもあり、この限界があるからこそ、リアルライフの大切さや深みが増すのかなぁと思ったりもします。

で、『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』です。
1992年、マーティン・ブレスト監督作品。



セント・オブ・ウーマン夢の香り.jpg

セント・オブ・ウーマン 夢の香り [DVD]

  •  ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  •  DVD



原題は『SCENT OF A WOMAN 』・・・つまり、女性の香り。

盲人の退役軍人フランク・スレイド(アル・パチーノ)の夢は、一流の女を抱くこと!
一流の女というのは香りも かぐわしいのだそうです。(^^;


原題は こうですが、そういう色恋沙汰の映画ではありません。

主人公チャーリー(クリス・オドネル)は名門高校に通う苦学生。
気難しいスレイド元 中佐の世話をするアルバイトをすることになります。
質素な暮らしぶりのフランク元 中佐ですが、彼は小金を貯めていて、そのお金でニューヨークへの豪遊を計画していました。

行きがかり上、行動を共にすることになったチャーリー。
一流のレストランで食事をし、一流のホテルに泊まり、フェラーリを運転し!! 最後は高級コールガールを呼んで・・・・・・フランク元 中佐の夢は かないます。

でも、中佐は決心していたのです。
夢をすべてかなえたら、自殺すると・・・・・・。

愛想が悪くて口が悪くて居丈高なフランクを演じるアル・パチーノ。
盲人であるとわからせる微動だにしない視線で演技をし続けるのは見事の一言です。
チャーリーにナビゲーターをさせて高級外車フェラーリを猛スピードで運転するし、(@o@)
ホテルのラウンジで、香りから美人とわかった美女(ガブリエル・アンウォー)と優雅にタンゴを踊ったりもします。

自殺を図るフランクを涙ながらに必死で止めるチャーリー。
チャーリーは いつしかフランクの生き方や人柄に惹かれていたのでした。


この映画の最大の山場は、実はニューヨーク旅行のくだりではなくて、その後の高校での全校集会の場です。

ニューヨーク旅行に行く前に学校で事件が起きました。
チャーリーの同級生が校長にいたずらをしたのです。

偶然、犯人を知ってしまったチャーリーに学校側が出した提案(脅し?)は・・・。
犯人を教えれば奨学金の推薦を出そう、さもないと退学させるぞ!

そして、全校集会(聴聞会?)が開かれます。
悩みましたが、チャーリーは犯人の名前を言うことを拒否します。
もちろん学校側は、そんなチャーリーを許しません。
全校生徒の前でチャーリーを糾弾します。

チャーリーの保護者代理として出席していたフランクが、そこで名スピーチをぶちます!
アル・パチーノが あの ちょっと しわ枯れて凄みのある声で 筋の通った言い分を朗々と述べるシーンは迫力があります。

(言ってやって! 言ってやって!! もっと言ってやって!!!)

やっぱり正義は勝つのよ!と快哉を叫び、見終わった後にスッキリした映画でした。


タグ:映画 1990年代
nice!(8)  コメント(17)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 8

コメント 17

蟹道楽

こある種、水戸黄門に代表される時代劇的なストーリーは日本よりアメリカの方が多いのかもしれませんね。
びっけさんのこの記事を読んで、ぜひともみたくなりました。
正月休みのビデオの一つにさせて頂きます。

>>香りや味や触感は伝わってこないのがネットの限界でもあり、この限界があるからこそ、リアルライフの大切さや深みが増すのかなぁと思ったりもします。

まさしく同感です。
by 蟹道楽 (2008-12-15 01:06) 

たいへー

このご時世でも、正義が勝って欲しいです・・・
by たいへー (2008-12-15 09:05) 

Betty

観たい~@@!と思いましたよ!!!

「言ってやって!言ってやって!」って気持ち分かるな^^

by Betty (2008-12-15 10:49) 

ミホ

観たのはずいぶん前ですが
退役軍人と現役学生の二通りの青春って感じだった覚えがあります。
ラストのスピーチ…なんてこったい、忘れてます(^^ゞ
ダンスのシーンが素敵すぎて…。
ワタシもお正月にもう一回観ようかしら。
多分実家にVHS(笑)があるはずデス。

アル・パチーノの声は素敵です♥
by ミホ (2008-12-15 22:09) 

びっけ

蟹道楽さん、nice!&コメントありがとうございます。
水戸黄門のご老公さま!
おぉっ! 見た目のイメージは大きく異なりますが、あの啖呵は、まさにそういう感じです!!
あるいは、遠山の金さんや桃太郎侍でも可!(笑)
by びっけ (2008-12-15 23:12) 

びっけ

caramelpapa さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-15 23:12) 

びっけ

夢空さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-15 23:13) 

びっけ

たいへーさん、nice!&コメントありがとうございます。
こういう時代だからこそ、勧善懲悪でスッキリさせてほしいですよね!!
by びっけ (2008-12-15 23:15) 

びっけ

Betty さん、nice!&コメントありがとうございます。
アル・パチーノ演じるおじさんは、下手するとセクハラおやじに思えなくもないのですが、そこは彼の魅力で帳消し(本当か?)ということで・・・。
お楽しみいただけたら嬉しいです!
by びっけ (2008-12-15 23:16) 

びっけ

ミホさん、コメントありがとうございます。
あのダンスシーン、いいですよね!!
アル・パチーノ・・・この映画を観るまでは、『ゴッドファーザー』のイメージが強くて、ギャング系の怖い人という認識でしたが、なかなかどうして、渋くていい役者ですよね。
(^^)v
by びっけ (2008-12-15 23:28) 

ユウ

観てみたくなりました~
アル・パチーノの映画、あんまり観た事ないのに何故か昔あったうちのパソコンに「アルパチーノ」と名づけて可愛がってたのを思い出しました。(?)

家にゴッドファーザーのDVDがあるのでまずはそれを観てから、今度はこの映画を観てみようかな?^^
by ユウ (2008-12-16 00:15) 

びっけ

ユウさん、nice!&コメントありがとうございます。
パソ君の名前がアルパチーノ! なんか頼りになりそう!(^^;
ゴッドファーザーはねぇ・・・馬が馬が馬が・・・・・・!
あの場面が苦手です。(^^;
by びっけ (2008-12-16 23:50) 

barbermama

アル・パチーノの映画は以前よく見ました。
この映画は割と記憶に残っている方なのに最後の胸がスカッとする場面は
覚えてない・・・だけど、びっけさんの解説を読むと、ショーン・コネリー主演の『小説家を見つけたら』の最後と似ている気がします。学校側をギャフンといわせるんですよね。
by barbermama (2008-12-17 17:56) 

びっけ

barbermama さん、nice!&コメントありがとうございます。
ショーン・コネリーのその映画! 今度の年末年始にこそ観てみますね!
(^^)v
by びっけ (2008-12-18 19:55) 

びっけ

アートフル ドジャーさん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-20 19:41) 

Harry Cognac Jr.

この映画は強く印象に残っています。主人公の自殺への希求に対して、共感が強すぎて涙が溢れて、溢れてしかたがありませんでした。ガブリエル・アンフォーはこの世のものとは思われないほど美しかったです。この女優さんはこの後、ラックスのコマーシャル、『摩天楼はバラ色に』でマイケル・J・フォクスの共演以来、見かけませんネ。役者としては大根だったのかも…。あっ、そうそう、この女優さん、声がリンダ・ロンシュタットと同じ声をしてました。
by Harry Cognac Jr. (2009-01-16 01:19) 

びっけ

Harry Cognac Jr. さん、コメントありがとうございます。
ガブリエル・アンフォー・・・本当に光り輝く美しさでしたよね。

声・・・この映画の彼女しか知らないので、リンダ・ロンシュタット似というのは、ちょっと意外!

by びっけ (2009-01-16 23:05) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。