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『天使の人形』ジェリー・ブレッドソー [児童書]

息子が まだ赤ちゃんだった頃、70cm くらいの小さなクリスマスツリーを飾っていました。
そのツリーは本物の木ではなくて、作り物の木で、「JUMBO TREE」と書かれた箱に入っていました。

我が家に遊びに来たアメリカ人の友人ボール氏は、その箱とツリーを見て
「Is this JUMBO? Really ?」
と非常にウケていました。

日本はミニチュア志向の国なのよ!! (^^;


と、お笑い系の前振りになってしまいましたが、『天使の人形』は、クリスマス・シーズンに読むと さらに感動が深まるステキな本です。



天使の人形.jpg

天使の人形

  •  ジェリー・ブレッドソー 訳:児玉真美
  •  偕成社
  •  2001/12
  •  19×14cm 85p



主人公の「わたし」が毎年、クリスマス・ツリーのそばに置く天使の人形・・・。
それは50 年近く前の思い出の人形でした。

10歳の「わたし」には仲良しの友人がいました。
彼の名はホワイティ・ブラック・・・本名はジミー・ブラックだけれど、ブロンドの髪の毛が白っぽく見えるのでホワイティと呼ばれていました・・・。

ホワイティにはサンディという妹がいました。
サンディは小児麻痺で足が不自由だったので、遊び相手は兄のホワイティだけでした。
サンディが好きなのは「天使」!
『ちびっこ天使の贈り物』という本が愛読書です。

ホワイティは、そんなサンディのために天使の人形をクリスマスのプレゼントにしようと考えつきます。

でも、町中探しても、天使の人形なんて売っていません。
ある日、ホワイティはひらめきます!
普通の人形を買って、天使の人形に作り変えればいいんだ!と。

一生懸命アルバイトをして貯めたお金で 90cm ほどの大きさのステキな人形を買い、手芸が得意な友だちのお母さんに天使の人形に作り変えてほしいと頼みます。


クリスマスの朝、「わたし」はクリスマス・プレゼントに自転車をもらって大喜び。
朝からずっと自転車を乗り回していました。

・・・と、友だちのお母さんに呼び止められます。
ホワイティが、まだ人形を引き取りに来ていないけれど、何かあったんじゃないかしら?


あわててホワイティの家に行った「わたし」は・・・・・・。


このお話は、その二十五年後に「わたし」が出会った ふしぎな出来事へと続きます。

ふりがながあって、小学生の国語教科書で推薦図書として紹介されているので児童書というカテゴリで取り上げましたが、大人が読んでも、しみじみとした余韻にひたれる本だと思います。


タグ:児童書
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コメント 17

たいへー

この時期、シミジミ感じますよねー。
不景気に、プレゼントの軍資金・・・
私も天使に助けられたい。(汗
by たいへー (2008-12-17 07:32) 

Betty

続きが気になります@@!
Bettyの想像・・・
ホワイティ家が家事で全焼・・
サンディが病気になる、もしくは・・・
ホワイティが    〃
ん~悲しいストーリーしか浮かばない><;

by Betty (2008-12-17 10:04) 

barbermama

“続きを読む”にしてネタばらしして下さい!
by barbermama (2008-12-17 17:32) 

ミホ

勝手に色々想像して目から汁が…(ーー;)

いつもびっけのさんの引きがうまくて
読みたい聴きたい観たい誘惑に負けそうです(笑)

by ミホ (2008-12-17 23:26) 

びっけ

caramelpapa さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-18 19:36) 

びっけ

たいへーさん、nice!&コメントありがとうございます。
こういうご時勢になってしまったら、物より気持ち! 愛です!愛!
子ども達に通じるかどうかは わかりませんが・・・。(^^;
by びっけ (2008-12-18 19:38) 

びっけ

Betty さん、nice!&コメントありがとうございます。
続きが気になる方が、予想以上に多いので、ここで少し・・・。

妹のサンディは「天使が見えるわ」と言いながら、神のもとに召されたのでした。
そして、その日が「わたし」がホワイティに会った最後の日となりました。
ホワイティとお母さんは、妹のサンディのお葬式のために以前住んでいたところへ戻り・・・・・・それ以降、町にもどってこなかったのです。

25年後、「わたし」は新聞のコラムニストになっていました。
著書の出版サイン会で、あの天使の人形を作ってくれた友人のお母さんに再会します。
彼女は言います。
「あれからずっと待っていたけれど、ホワイティは現れなかったわ・・・。この人形、あなたにもらってもらえたら・・・。」
そうして、「わたし」の手元に、あの天使の人形がやってきました。

さらに数年後、彼はあるホテルのレストランで、女の子が、あの天使の人形にそっくりの人形を持っているのを見かけます。
話を聞くと、少女は白血病で病院で治療中・・・治療を受けている病院では、毎年クリスマスに 子ども達にこの人形が贈られるのだそうです。
病院に行って話を聞くと、人形の贈り主が誰なのか病院の人たちも知らないのでした。
毎年、毎年、その人形が子ども達へのプレゼントとして贈られてくるのだそうです・・・・・・。
by びっけ (2008-12-18 19:48) 

びっけ

takemovies さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-18 19:49) 

びっけ

barbermama さん、nice!&コメントありがとうございます。
ご要望にお答えして、上のほうのコメントに、話の続きを書きました。
ご覧になっていただけたら幸いです。
by びっけ (2008-12-18 19:50) 

びっけ

夢空さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-18 19:57) 

びっけ

ミホさん、コメントありがとうございます。
ご要望が多かったので、この上のほうのコメントで、その後の話を書いちゃいました。
(^^;
ご近所の図書館に蔵書があるといいのですが・・・。
by びっけ (2008-12-18 19:59) 

Betty

素敵なはなし・・・涙腺が・・・><;
by Betty (2008-12-19 11:11) 

びっけ

甘党大王さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-20 19:20) 

びっけ

アートフル ドジャーさん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2008-12-20 19:40) 

びっけ

Betty さん、コメントありがとうございます。
ホロリときますよね・・・。(;_;)
by びっけ (2008-12-20 19:45) 

チヨロギ

うわー、そういう続きだったのですか(T-T)
悲しいけど、とても心温まるお話ですね。
いつも素敵な本をご紹介くださって、ありがとうございます☆
by チヨロギ (2008-12-22 23:17) 

びっけ

チヨロギさん、nice!&コメントありがとうございます。
私のつたない紹介では、作品の良さを充分に伝えきれていないのが辛いところです。
機会がありましたら、ぜひ、本で!
by びっけ (2008-12-23 00:08) 

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