『バナナブレッドのプディング』大島弓子 [マンガ]
大島弓子のマンガは数あれど、その中でも特に強い衝撃を受けた作品がこれです。
高校生の頃に読んだ『バナナブレッドのプディング』
主人公は女子高生、三浦衣良(みうら いら)。
転校してきた彼女が新しいクラスメイトに自己紹介する場面から始まります。
わたしは三浦衣良
イライラの衣良と申せましょう
彼女は続けます。
どうしてイライラしているかというと、明日、姉が結婚してしまうから・・・
わたしがインスタントコーヒーになってしまう日でもあるんです
つまり血液がフリーズドライ化してしまうほど こわい日ということです
衣良は単なるユニークな女の子というのではなくて、子どもの頃の純粋で繊細な心のまま成長してきた女の子でした。
それでも今までは、最大の理解者、お姉さんがそばにいてくれたので良かったのですが、お姉さんが結婚して家を出てしまうことで、ものすごく不安を感じていたのです。
衣良が、どんなふうに子どもの心のままなのかというと・・・
空き地で ぼうぼうに伸びた草を三つ編みにして遊ぶ
夜 10 時過ぎに部屋を出られない
・・・美しい仮面をかぶった鬼につかまり食べられてしまうから
庭の外れの薔薇の茂みに一晩中入って、薔薇の言葉を聞く
衣良の両親は、そんな娘を案じ、精神鑑定を受けさせようかと相談しています。
うーん、こういう繊細で今にも壊れそうな女の子の話は苦手かも・・・
と思いつつも連載を読み続けたのは、ひとえに、カッコイイ大学生お兄さんキャラが出てきたからです。(^^;
衣良の親友、御茶屋さえ子の兄、御茶屋峠(姓は御茶屋、名は峠!)
彼は長身痩躯、長い黒髪を一つに結わえ、不特定多数の女子大生に取り巻かれているプレイボーイだけれど、理不尽なことはしない誠実な人でもある。
うーん! すてき!!
単なるミーハーです。(*^^*)
この漫画を読んだ当時は私も高校生だったので、数年後には社会に出て生きていかなければならない・・・という事実に不安を感じていました。
なので、衣良自身はっきりした自覚は無いかもしれないけれど(子どものままでいたい=大人になりたくない、なるのが怖い)と感じていたであろう彼女に自分を重ねて読み
最後は御茶屋峠というイケメンが衣良の心に寄り添ってくれる結末に すごく「救われた!安心した!」観が したのだと思います。
大人になるのは、社会(世間)に出て行くのは怖いけれど、それでもきっと誰かしら、私の味方(心の支え)になってくれる人がいて、それで何とかやっていけるだろう・・・と、少し未来が明るく思えたような気がします。
出会う時期、読む年代を選ぶマンガかもしれない、リアル高校生の時に読めて良かった、と思うマンガです。
このマンガの中で、衣良が作ったバナナブレッドのプディングの味は
はがしてしまいたい すりきずの
かさかさ かさぶたの味がした
かさかさ 枯葉の味もした
と書かれています。
高校時代の友人が、早速バナナブレッドのプディングを作り、私も お相伴させていただきました。
バナナをはさんだホットサンドは好きだけれど、バナナブレッドのプディングは・・・微妙な味わいでした。(^^;
高校生の頃に読んだ『バナナブレッドのプディング』
主人公は女子高生、三浦衣良(みうら いら)。
転校してきた彼女が新しいクラスメイトに自己紹介する場面から始まります。
わたしは三浦衣良
イライラの衣良と申せましょう
彼女は続けます。
どうしてイライラしているかというと、明日、姉が結婚してしまうから・・・
わたしがインスタントコーヒーになってしまう日でもあるんです
つまり血液がフリーズドライ化してしまうほど こわい日ということです
衣良は単なるユニークな女の子というのではなくて、子どもの頃の純粋で繊細な心のまま成長してきた女の子でした。
それでも今までは、最大の理解者、お姉さんがそばにいてくれたので良かったのですが、お姉さんが結婚して家を出てしまうことで、ものすごく不安を感じていたのです。
衣良が、どんなふうに子どもの心のままなのかというと・・・
空き地で ぼうぼうに伸びた草を三つ編みにして遊ぶ
夜 10 時過ぎに部屋を出られない
・・・美しい仮面をかぶった鬼につかまり食べられてしまうから
庭の外れの薔薇の茂みに一晩中入って、薔薇の言葉を聞く
衣良の両親は、そんな娘を案じ、精神鑑定を受けさせようかと相談しています。
うーん、こういう繊細で今にも壊れそうな女の子の話は苦手かも・・・
と思いつつも連載を読み続けたのは、ひとえに、カッコイイ大学生お兄さんキャラが出てきたからです。(^^;
衣良の親友、御茶屋さえ子の兄、御茶屋峠(姓は御茶屋、名は峠!)
彼は長身痩躯、長い黒髪を一つに結わえ、不特定多数の女子大生に取り巻かれているプレイボーイだけれど、理不尽なことはしない誠実な人でもある。
うーん! すてき!!
単なるミーハーです。(*^^*)
この漫画を読んだ当時は私も高校生だったので、数年後には社会に出て生きていかなければならない・・・という事実に不安を感じていました。
なので、衣良自身はっきりした自覚は無いかもしれないけれど(子どものままでいたい=大人になりたくない、なるのが怖い)と感じていたであろう彼女に自分を重ねて読み
最後は御茶屋峠というイケメンが衣良の心に寄り添ってくれる結末に すごく「救われた!安心した!」観が したのだと思います。
大人になるのは、社会(世間)に出て行くのは怖いけれど、それでもきっと誰かしら、私の味方(心の支え)になってくれる人がいて、それで何とかやっていけるだろう・・・と、少し未来が明るく思えたような気がします。
出会う時期、読む年代を選ぶマンガかもしれない、リアル高校生の時に読めて良かった、と思うマンガです。
このマンガの中で、衣良が作ったバナナブレッドのプディングの味は
はがしてしまいたい すりきずの
かさかさ かさぶたの味がした
かさかさ 枯葉の味もした
と書かれています。
高校時代の友人が、早速バナナブレッドのプディングを作り、私も お相伴させていただきました。
バナナをはさんだホットサンドは好きだけれど、バナナブレッドのプディングは・・・微妙な味わいでした。(^^;
>夜10時過ぎに部屋を出られない
この部分に当てはまってました(爆)(^^;;
私の部屋は2階でしたが、廊下に出るのが怖くて
一度部屋に入ったら 朝までトイレもガマンするほどの怖がりでした(笑)^^;
by めりー (2011-05-07 21:13)
イライラする時は、食べるに限る。
満腹は幸せを呼ぶ・・・^^;
by たいへー (2011-05-08 07:49)
めりーさん、nice!&コメントありがとうございます。
おぉっ~!!そうでしたか!
夜のトイレは、私も怖かったです!!
だから夏の夜はスイカを食べませんでした。(笑)
このマンガの中では、夜にトイレに行きたくなった衣良のために、峠さんが廊下で ♪ Twinkle twinkle little star ~と唄ってくれるのです。
羨ましいですぅ!(爆)
by びっけ (2011-05-08 17:48)
caramelpapa さん、nice!ありがとうございます。
by びっけ (2011-05-08 17:49)
たいへーさん、nice!&コメントありがとうございます。
そうなんですよね!
空腹は腹が立つもの。
まぁ、満腹になると眠くなりますが・・・(笑)
by びっけ (2011-05-08 18:03)
manamana さん、nice!ありがとうございます。
by びっけ (2011-05-08 18:03)
thisisajin さん、nice!ありがとうございます。
by びっけ (2011-05-08 18:04)
大島弓子の漫画好きでした。
中でも『バナナブレッドのバンプディング』は
想い出深い作品です。
でも、私は衣良ちゃんのように可愛くはなかったな。
どっちかというとお姉さんのようなしっかりタイプで
可愛く頼りなげな衣良ちゃんが羨ましかったです。
あ~懐かしいなぁ。
by chisa (2011-05-08 19:09)
引用したセリフは今でも全部憶えています。そらで言えます。
峠さんは、それほど惹かれませんでした。まあ、男子だから。
私はもちろん衣良ちゃんが好きだったわけですが、夢の中の人食い鬼も
わりと好きで。太鼓で目を覚ますところなんかもいいなー。
最も好きな大島弓子作品ですが、思えば筋はずいぶんむちゃくちゃですね。
まあ、そこがいいのかな。ま、ラストも(お姉さんは沙良だっけ?)いいが。
by 春分 (2011-05-08 20:18)
chisa さん、コメントありがとうございます。
一緒に懐かしんでくださる方にコメントをつけていただけて嬉しいです!
chisa さんは、お姉さんの沙良さんのようなしっかりタイプでしたか!
あーゆう 包容力があるしっかりした お姉さんが欲しかったです。私は弟しかいなくて・・・。(^^;
姉妹だと、結婚式の衣装を一緒に手作りするというステキな経験ができるんだぁと、そこも羨ましかったです。
by びっけ (2011-05-09 21:02)
春分さん、nice!&コメントありがとうございます。
>引用したセリフは今でも全部憶えています。そらで言えます。
やっぱり! きっとそうだと思っていました。(^^)v
あの人喰い鬼がお気に入りとは! ある意味、通ですね!
私は哲学科の三年生も わりと好きです。(爆)
お姉さんの名前は、そのとおり! 沙良さんです。
by びっけ (2011-05-09 21:17)
おっと、しばらくPCから遠ざかっていたらこんな話題が・・♪わたしは奥上大地くんが好きだった。御茶屋さえ子の淡い恋と失恋の方が心に残っています^^;
by Nicole-ay (2011-05-09 23:34)
Nicole-ay さん、コメントありがとうございます。
おぉ! 奥上大地くんと さえ子ちゃんの恋ばな!!
視点が正統派ですわ!
お兄ちゃんの変装をするさえ子ちゃんが、いじらしかったですよね。(;_;)
by びっけ (2011-05-10 21:55)
julliez さん、nice!ありがとうございます!
by びっけ (2011-05-10 22:37)
御茶屋峠さん!大好きです!
(私もミーハー^^)
衣良ちゃんのキャラクターに腰がひけて
この作品を読むのに難儀した人は
きっと多かったと思います。
あのラストにたどりつくなんて
想像つかないですよね。
私も高校生のときに読んでよかったです。
思いがけない人が思いがけないかたちで
救ってくれることがきっとあるのだと
心強い気持ちになりました。
確かに救いの手は差しのべられるのだと
今の私は確信しています。
本当に大好きな作品です。
by miyuco (2011-05-16 19:50)
びっけさん、こんばんは。
セブンティーン・コミックス(1978)を買いました。
当時は月刊STも週刊STも少女マンガ誌だった。
前者は1986年に休刊、
後者は通巻1000号から隔週刊(月2回)のファッション誌に生まれ変わり、
創刊40周年(2008)を機に月刊誌化(Wikipedia「Seventeen (雑誌)」参照)。
榮倉奈々や北川景子もSTモ出身なのだ。
「バナプディ」は今読み返すと、ホラー〜オカルト色が強いなぁ^^;
ユーミン版「エクソシスト」(悪魔祓い)だったりして?
今風に言うと、三浦衣良さんは「猟奇的な彼女」。
びっけさんも、miyucoさんも、イケメンの「御茶屋峠」に巡り会ったのかしら?
by 昇天峠 (2011-05-19 01:59)
miyuco さん、nice!&コメントありがとうございます。
フフフ、miyuco さんも御茶屋峠さまラブですよね!やっぱり!
ちょっと見、山岸さんの『妖精王』に出てくるクーフーリンに似てなくもないけれど、峠さんは あの包容力が最高です。
私は牛乳が嫌いですが、峠さんが差し出してくれるホット・ミルクなら何杯でもいけます!・・・って、なんかちょっと違う?(笑)
>確かに救いの手は差しのべられるのだと
>今の私は確信しています。
まったく同感です。
自分の心の中に、それを求める気持ちがあるならば!
by びっけ (2011-05-19 21:27)
昇天峠さん、コメントありがとうございます。
>榮倉奈々や北川景子もSTモ出身なのだ。
まぁ! それは知りませんでした。
さすが sknys さん・・・いや、昇天峠さん! お詳しい!
『エクソシスト』は苦手ですぅ・・・この時間にチラリと思い出すだけでもガクブルですぅ。泣き。(笑)
私に関して言えば、現実世界では、イケメンの御茶屋峠さんに出会うこと能ず。
(^^;
by びっけ (2011-05-19 21:45)